サンフランシスコ湾の風をそのまま音にしたような爽快感——それがPablo Cruise(パブロ・クルーズ)の魅力だ。1978年の『Worlds Away』は、軽やかなギターときらめくキーボード、そして突き抜けるコーラスが完璧に噛み合った、ヨットロックの代表作。本記事では試聴リンクと全曲の聴きどころとともに案内する。
『Worlds Away』とはどんなアルバム?
『Worlds Away』は1978年、A&M Recordsからリリースされたヒット作。David Jenkins(ギター/ボーカル)とCory Lerios(キーボード/ボーカル)を中心とするサンフランシスコ出身のバンドで、ドラムはSteve Price。明るく開放的なアンサンブルが身上だ。
先行シングル「Love Will Find a Way」が全米ビルボードHot 100で6位を記録し、続く「Don’t Want to Live Without It」も全米21位とヒット。バンド最大の成功作となり、晴れやかなウエストコースト・サウンドの代名詞的アルバムになった。
なぜ“ヨットロックの代表作”といえるのか
Pablo Cruiseのサウンドは、無駄を削ぎ落とした爽快さが信条。ギター、キーボード、ボーカルのどれもが出しゃばらず、曲全体が海風のように軽い。難しいことをしていないようで、実は隙のないアンサンブル——その「気持ちよさの設計」こそ、後年ヨットロックと呼ばれる音楽の核心であり、本作はその理想形だ。
| リリース | 1978年 |
| レーベル | A&M Records |
| メンバー | David Jenkins / Cory Lerios / Steve Price ほか |
| 最大ヒット | 「Love Will Find a Way」全米6位 |
| こんな人に | Player・Doobie Brothers・TOTOが好きな人/ヨットロック入門 |
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曲ごとの聴きどころ
2. Love Will Find a Way|まず聴くべき全米6位のアンセム
イントロのギターが鳴った瞬間に勝負あり、の爽快ナンバー。前向きな歌詞と弾むビート、開放的なコーラスが完璧に噛み合い、晴れた休日のドライブにこれ以上ない1曲。Pablo Cruiseの魅力が3分半に凝縮されている。まずはここから。
5. Don’t Want to Live Without It|跳ねるグルーヴの第2ヒット
全米21位を記録したもう一つのシングル。軽快にスウィングするリズムとキャッチーなサビが心地よい、バンドのポップ・センスが光る1曲。アルバムに立体感を加えている。
9. I Go to Rio|陽気に締めくくるカバー
Peter Allen作の名曲をカバーした、ラテン・フレイバーたっぷりの締めくくり。バンドの遊び心とアンサンブルの一体感が存分に楽しめる、ライブ映えする1曲だ。
難しい顔をせずに、ただ気持ちいい——その「軽さ」を完璧に設計できることこそ、ヨットロックの職人芸だ。
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このあとに聴きたいAOR名盤
- Player『Player』(1977) ─ 全米No.1「Baby Come Back」のソフトロック決定盤。
- Ambrosia『Life Beyond L.A.』(1978) ─ 「How Much I Feel」のメロウAOR。
- Christopher Cross『Christopher Cross』(1979) ─ メロウAORの極北「Sailing」収録。
- TOTO『TOTO IV〜聖なる剣』 ─ AOR入門の決定盤。
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まとめ
『Worlds Away』は、ウエストコースト・サウンドの爽快さを最高純度で結晶させた1枚。「Love Will Find a Way」の陽性のエネルギーは、何十年経っても色褪せない。
Player や Doobie Brothers、TOTO のような明るく洗練されたバンド・サウンドが好きな人にぴったり。まずは窓を開けて「Love Will Find a Way」から聴いてみてほしい。
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