プログレッシブ・ポップの才人集団Ambrosia(アンブロージア)が、AORへと舵を切った1978年の第2作『Life Beyond L.A.』。緻密なアレンジ志向はそのままに、メロディの甘さとプロダクションの艶を一気に増したこの1枚は、永遠のバラード「How Much I Feel」を世に送り出した。本記事では、試聴リンクと全曲の聴きどころとともにこのアルバムを案内する。
『Life Beyond L.A.』とはどんなアルバム?
『Life Beyond L.A.』は1978年、Warner Bros. RecordsからリリースされたAmbrosiaの2枚目のアルバム。中心人物はDavid Pack(ボーカル/ギター)とJoe Puerta(ベース/ボーカル)で、ここにChristopher North(キーボード)、Burleigh Drummond(ドラム)が加わる。
デビュー作のプログレ色を残しつつ、収録曲「How Much I Feel」が全米ビルボードHot 100で3位の大ヒット。複雑なコード進行と分厚いコーラスを、誰の耳にも届くポップスへと昇華させた手腕が高く評価され、Ambrosiaを「AORバンド」として広く知らしめた転機の作品となった。
なぜ“メロウAORの傑作”といえるのか
Ambrosiaの強みは、プログレ仕込みの精緻なアレンジとDavid Packの甘く伸びるボーカルの両立にある。一見ポップな「How Much I Feel」も、コードの運びやコーラスの重ね方は驚くほど凝っていて、何度聴いても新しい発見がある。聴きやすさと作り込みが高い次元で同居する——これこそAORの理想であり、本作はその好例だ。
| リリース | 1978年 |
| レーベル | Warner Bros. Records |
| メンバー | David Pack / Joe Puerta / Christopher North / Burleigh Drummond |
| 最大ヒット | 「How Much I Feel」全米3位 |
| こんな人に | TOTO・Boz Scaggs・10ccが好きな人/メロウAOR入門 |
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曲ごとの聴きどころ
5. How Much I Feel|まず聴くべき全米3位のバラード
本作の看板にして、AOR史に残る名バラード。David Packの切ない歌い回しと、サビでぐっと広がるコーラスワークが胸を打つ。一度聴けば忘れられないメロディながら、コード進行は実に緻密。まずはこの1曲から。
1. Life Beyond L.A.|緊張感あふれるタイトル曲
アルバムの幕開けを飾る、推進力に満ちたタイトル曲。都会(ロサンゼルス)の喧騒から逃れたいという主題を、ドラマティックな展開で描く。バンドのプログレ的な構築力とAOR的な歌心が交差する、本作の方向性を象徴する1曲。
4. If Heaven Could Find Me|静かに沁みる隠れ名曲
シングル曲の陰に隠れがちだが、Ambrosiaのソングライティングの深さがよく分かる1曲。繊細なアレンジと美しいハーモニーが、アルバムに奥行きを与えている。
「How Much I Feel」のコーラスが二度三度と折り重なる瞬間を美しいと感じたら、あなたはもうメロウAORの虜だ。
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このあとに聴きたいAOR名盤
- Player『Player』(1977) ─ 全米No.1「Baby Come Back」のソフトロック決定盤。
- Christopher Cross『Christopher Cross』(1979) ─ メロウAORの極北、「Sailing」収録。
- TOTO『TOTO IV〜聖なる剣』 ─ AOR入門の決定盤。
- Airplay『Airplay』(1980) ─ David Foster & Jay Graydon の理想郷。
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まとめ
『Life Beyond L.A.』は、技巧と親しみやすさが理想的に同居したメロウAORの傑作。「How Much I Feel」だけのアルバムでは決してなく、全編にわたってAmbrosiaの作曲・編曲の冴えが詰まっている。
TOTOやBoz Scaggs、あるいは10ccのような“凝ったポップス”が好きな人なら間違いなく刺さる1枚。まずは「How Much I Feel」を、できればコーラスの重なりに耳を澄ませながら聴いてみてほしい。
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