女性が前線でハードロックを牽引した先駆け——Ann WilsonとNancy Wilsonの姉妹が率いるHeart(ハート)。1980年の『Bebe le Strange』は、それまでのフォーク色を削ぎ落とし、よりタフでストレートなロックへ振り切った1枚だ。力強いボーカルとギターが映えるアリーナ・ロックを、試聴リンクと全曲の聴きどころとともに案内する。
『Bebe le Strange』とはどんなアルバム?
『Bebe le Strange』は1980年、Epic Recordsからリリースされた作品。バンドの分裂やメンバー変更を経て制作されたこのアルバムで、Heartは硬質でエネルギッシュなロック・サウンドへと舵を切った。Ann Wilsonの圧倒的なボーカルと、Nancy Wilsonのギターが前面に出た、バンドの新たな出発点だ。
シングル「Even It Up」を中心に、タフでドライブ感のある楽曲が並ぶ。後年の大ヒット期(80年代後半)に比べると地味な扱いだが、バンドの“ロックの芯”が最もよく分かる、ファンに根強く愛される1枚である。
なぜ“硬質なロックの好盤”といえるのか
Heartの魅力は、Ann Wilsonの劇的なボーカルとハードとメロディの両立にある。本作はとりわけロック色が強く、力強さの中にもキャッチーなメロディが息づく。アリーナを揺らすスケール感と、女性ならではの陰影——その二面性が、AOR/産業ロックの時代に確かな存在感を放っている。
| リリース | 1980年 |
| レーベル | Epic Records |
| メンバー | Ann Wilson / Nancy Wilson ほか |
| 代表曲 | 「Even It Up」「Bebe le Strange」 |
| こんな人に | Journey・Pat Benatar・力強い女性ボーカルが好きな人 |
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曲ごとの聴きどころ
6. Even It Up|まず聴くべき力強いシングル
ホーンも交えたタフでファンキーなロック・ナンバー。Ann Wilsonの伸びやかで力強いボーカルが映える、本作の代表曲。バンドの新しい方向性を端的に示す、まず聴くべき1曲。
1. Bebe le Strange|疾走するタイトル曲
アルバムの幕開けを飾る、スピード感あふれるロック・ナンバー。硬質なギターと畳みかけるボーカルが、新生Heartの勢いを高らかに宣言する。
8. Raised On You|骨太なグルーヴ
タフなリフとAnnの熱唱が噛み合う、ロック色の濃い1曲。アルバムの“硬さ”を象徴する、聴き応えのあるナンバーだ。
力強さの中にもキャッチーなメロディが息づく——その二面性こそ、Heartがアリーナを制した理由だ。
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このあとに聴きたいAOR名盤
- Journey『Frontiers』(1983) ─ アリーナロックの王道。
- Survivor『Eye of the Tiger』(1982) ─ 映画ロッキーの主題歌。
- Asia『Asia』(1982) ─ プログレ大物のスーパーグループ。
- TOTO『TOTO IV〜聖なる剣』 ─ AOR入門の決定盤。
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まとめ
『Bebe le Strange』は、Heartがハードロック・バンドとしての芯を最も強く打ち出した1枚。大ヒット期の華やかさとは別の、骨太な魅力に満ちている。
Journey や Pat Benatar、力強い女性ボーカルのロックが好きな人なら聴いておきたい。まずは「Even It Up」から、Ann Wilsonの歌の力に触れてほしい。
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