Miles Davisの名盤『Tutu』を手がけ、Luther Vandrossを支えた——ベースの巨匠にしてプロデューサーMarcus Miller(マーカス・ミラー)。1995年の『Tales』は、ジャズ・フュージョンとネオソウルが分かちがたく溶け合った、彼の最高傑作だ。AOR/メロウの未来形ともいえる1枚を、試聴リンクと全曲の聴きどころとともに案内する。
『Tales』とはどんなアルバム?
『Tales』は1995年リリース。Marcus Millerは、うねるようなスラップ・ベースとバスクラリネットの名手であり、80年代以降の数えきれないソウル/ジャズ作品を陰で支えた。本作は、彼が黒人音楽の歴史(=Tales=物語)への敬意を込めて作り上げた、コンセプチュアルな大作だ。
Billie Holidayの「Strange Fruit」、Beatlesの「Come Together」、Stevie Wonderの「Visions」のカバーなどを織り交ぜながら、ジャズ/ソウル/ヒップホップの語法を横断。Maxwellやエリカ・バドゥと同時代の“ネオソウル”の感性とも深く共鳴する、滋味深い1枚である。
なぜ“AOR/メロウの未来形”といえるのか
Marcus Millerの魅力は、ジャズの自由とソウルの深さを、最高峰の演奏力でまとめ上げる点にある。うねるベース、滑らかなアンサンブル、そして黒人音楽史への深い愛——その音は、メロウで知的で、どこまでも心地よい。フュージョンとネオソウルの架け橋として、AOR/シティポップ・ファンにも強く響く。
| リリース | 1995年 |
| アーティスト | Marcus Miller(b) |
| ジャンル | ジャズ・フュージョン/ネオソウル |
| 代表曲 | 「Tales」「Rush Over」 |
| こんな人に | Maxwell・Erykah Badu・ベースの効いたメロウが好きな人 |
曲ごとの聴きどころ
2. Tales|まず聴くべきタイトル曲
うねるベースとメロウなグルーヴが溶け合う、本作の核となる1曲。ジャズの洗練とソウルの温もりが同居し、Marcus Millerの世界観を端的に伝える。まずはここから。
5. Rush Over|艶やかなネオソウル
なめらかなグルーヴと官能的なムードが漂う、ネオソウル色の濃いナンバー。Maxwellやバドゥと同時代の空気を感じさせる、メロウな聴きどころ。
8. Strange Fruit|深い祈りのカバー
Billie Holidayの名唱で知られる重い名曲を、ベースとバスクラリネットで静かに奏でる。黒人音楽史への敬意がにじむ、本作の精神性を象徴する1曲だ。
ジャズの自由とソウルの深さを、最高峰の演奏力でまとめ上げる——その音は、メロウで知的で、心地よい。
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このあとに聴きたいAOR名盤
- Erykah Badu『Baduizm』(1997) ─ ネオソウルの最高傑作。
- Maxwell『Urban Hang Suite』(1996) ─ ネオソウルの金字塔。
- Weather Report『Heavy Weather』(1977) ─ フュージョンの金字塔。
- TOTO『TOTO IV〜聖なる剣』 ─ AOR入門の決定盤。
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まとめ
『Tales』は、ジャズ・フュージョンとネオソウルが溶け合った、ベースの巨匠Marcus Millerの最高傑作。黒人音楽史への愛が詰まった、滋味深い名盤だ。
Maxwell や Erykah Badu のようなネオソウル、ベースの効いたメロウが好きな人なら必聴。まずは「Tales」で、そのうねるグルーヴに身を委ねてほしい。
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